注文住宅の棟上げが終わり、本日は、断熱材のセルロースファイバーの充填吹込みの見学に行ってきました。
セルロースファイバーの吹込みってどんな風にやるんだろうと、興味があって、見て見たかったからです。
断熱材をどうしてもセルロースファイバーにしたいという訳ではなかったのですが、ピアノを家に置くので、セルロースファイバーの断熱材って防音性能が高いし、いいなぁくらいに思っていました。
結果として、ウチの注文住宅は、セルロースファイバーの断熱材が標準仕様という工務店で建てることになりました。
セルロースファイバーの断熱材にした理由
断熱材をセルロースファイバーにした理由は、以下の3点です。
- 防音性能が高い
- 断熱性能が高い
- 沈下する問題は、圧力を上げることでクリアできる
防音性能が高い
セルロースファイバーは他の断熱材と比べて防音性能が高いです。
セルロースファイバーを断熱材として採用している家の中に入ると、壁から音が漏れにくいです。
断熱材の厚みが必要だからです。
断熱材の種類を選べる工務店やハウスメーカーは、ほぼないですが、断熱材にセルロースファイバーを採用している工務店は、防音性能の説明をして下さるところが多いです。
防犯ブザーを、セルロースファイバーのぎっしり詰まった箱に入れると、ほぼ音がしません。
防犯ブザーって結構大きい音がするのですが、ふたを閉めてしまうと、防犯ブザーの音がほとんどしなかったです。
壁に関しての防音性能を気にするのであれば、セルロースファイバーの選択がいいでしょう。
窓や、その他の隙間からの、音漏れは気にする必要があるので、壁に関しての防音性能という点だということはお忘れなく。
断熱性能が高い
セルロースファイバーは断熱性能が高いです。
グラスウールと同等程度と言われており、断熱性能が劣っているということはありません。
壁の内部には、金物や配線など多くのものが通っており、隙間ができやすいです。
セルロースファイバーであれば、グラスウールのように袋に入っておらず、吹き込み式で断熱材を入れていくため、隙間を埋めてくれたり、吹き込めない場所はあらかじめ詰めておいたりすることが出来ます。
細かい場所まで、断熱材を入れることが出来るため、断熱欠損しにくく、断熱性能が高くなります。
断熱材の素材の断熱性能ということではなく、断熱材の形状や、断熱材を充填する際の方法により、結果として断熱性能が高くなります。
沈下問題はクリアできている
吹き込み式で充填するセルロースファイバーは、数年前に沈下して、上部の部分に隙間が出来、断熱欠損するという問題が提起されていました。
工務店の方に尋ねてみると、以前は60kgで吹き込んでいた所を、沈下問題があってから80kgで吹き込んでいると教えてもらいました。
断熱材は、どの断熱材を採用したとしても、断熱材自体の重さでいずれは沈下してきます。
重力があるのですから、仕方のないことです。
袋に入ったグラスウールを使用しても、固形の断熱材を使用しても、沈下問題は起こってくることでしょう。
セルロースファイバーの場合は、吹き込み充填によって、施工していくため、圧力を上げることで、沈みにくくしています。
今後、実際に住んでみて、何年も住んでみて、電気代がどう推移していくかを見守っていきます。
断熱材をセルロースファイバーにしたいなら、標準で採用している工務店・HMに頼む
断熱材にセルロースファイバーを採用している工務店・ハウスメーカーは少ないです。
セルロースファイバー自体が高価だからです。
採用している、流通している数が少ないため、価格が下がらず、採用しにくい状態です。
もし、注文住宅を考えていて、断熱材にセルロースファイバーの断熱材を採用したいのであれば、標準仕様の断熱材がセルロースファイバーである(もしくは、セルロースファイバーの施工に慣れている)工務店・HMに頼むのがいいでしょう。
施工に慣れていないと、断熱欠損や施工不良が起こるからです。
慣れていないことでも、施工してくれる、頑張って取り組もうとしてくれる工務店はあるでしょうが、慣れていないことをやってもらっても、お互いにいいことがありません。
フランス料理屋さんに行って、とんこつラーメンを食べたいと注文するようなものです。
餅は餅屋に頼むように、断熱材をセルロースファイバーに拘るのであれば、標準仕様でセルロースファイバー断熱を使っている工務店に頼みましょう。
セルロースファイバーの価格は高い
セルロースファイバーを断熱材に標準仕様で取り入れている工務店は少ないです。
価格が高いからです。
セルロースファイバーをわざわざ取り入れるのであれば、グラスウールやロックウール、吹付断熱のウレタンフォームの方が、コスパがいいです。
断熱性能として、わざわざ、セルロースファイバーを採用するには、コスパが悪すぎるようです。
また、工場で組み立ててこれるものではなく、現場作業となるため、多くのハウスメーカーが取り入れないのは、工場で完結できない作業が増えてしまうからでしょう。
自然素材にこだわっている、取り壊した際のゴミの問題(吹付断熱だと木にくっついてしまって分別できない)、防音性能にこだわっている、など特別な理由がなければ、セルロースファイバー断熱を採用している工務店は少なく、そのため価格が高くなります。
標準仕様でなくても、行ってくれるという工務店もありましたが、追加費用をかなりのせられそうだったため、やめました。
頼んだ工務店がセルロースファイバー断熱をたまたま採用していたため、結果としてセルロースファイバー断熱になったという形です。
セルロースファイバーを吹き込み施工の日の見学の様子
セルロースファイバーの吹き込み施工の見学に行ってきました。
セルロースファイバーを吹き込む前に、セルロースファイバーの業者さんがシートをたるまないように貼っていきました。
その後、大工さんが、シートの上から、横に板を打ち付けていきました。
板を打ち付けていったのは、セルロースファイバーを充填する時に、膨らみすぎないようにするためです。
午後に、もう一度顔を出したら、板の打ち付けが全部終わっていました(1人でやったんですって!すごい!)
均等に、圧力がかかるようにするために、板を打ち付けて行っていました。
セルロースファイバーを充填できないような、小さな隙間は、シートを張る前にあらかじめ埋めてありました。
シートをすべて張り終えて、板を打ち付け終わったら、セルロースファイバーを機械で吹き込んでいきます。
貼り終えたシートの一か所(真ん中あたり)に穴を開けて、ホースで細かくなったセルロースファイバーを充填吹込みしていきます。
ホースを上下に、動かしながら、ムラなくパンパンに詰まるように、充填していきました。
充填吹込みしてくださっている方は、マスクをしていました。
見学していた私も、マスクをして見学をしました。
充填吹込みし終わったところから、穴をシートでふさいでいっていました。
マスクをしてても、ほこりが舞って、頭がかゆくなりました。
パンパンにセルロースファイバーが入って、お布団みたいにふっくらしていました。
触ってみると、パンパンでもあり、ふわふわした感じでもありました。
セルロースファイバーのシートの上には、板が貼られて、その上に漆喰の塗りがくると説明を受けました。
今日は吊戸棚の打ち合わせもしました。
これから、家が出来上がっていくのが楽しみです。