家づくりを考えはじめたのは、結婚して3年目。
私たち夫婦が30歳になった頃でした。
妊活もうまくいかず、少しけんかが増えてきた頃でした。
楽しく2人で暮らしていきたいなと、将来を見据えた家づくりを話し合いはじめました。
子なし夫婦の家づくりの悩み
子どもがいないと、家づくりのタイミングをどうしていいか悩みますよね。
子どもができれば、
- 生まれる前のタイミング
- 生まれた後のタイミング
- 転校しなくてもいいタイミング
など、家づくりを考えるきっかけがあるかと思います。
子どもがいないので、完全にタイミングを失いそうでした。
私の持病があるので、子どもができるのかも分からない状態。
- 子ども部屋を準備したほうがいいのか
- 趣味の部屋をつくったほうがいいのか
間取りも希望がぐらぐらだったので、余計に決めかねていました。
子なし夫婦のおうち問題。賃貸派?それとも戸建て派?
タイミングが分からなくなっていましたが、夫も私も30代になりいよいよ焦りが。
このまま80歳…死ぬまで賃貸にいるのか。
それとも、戸建てに住むのか悩みました。
賃貸のメリット・デメリットを挙げてみました。
賃貸のメリット
- ライフステージに合わせた場所へ引っ越しができる
- トラブルなどがあっても住み続けなくていい
- メンテナンス費用がかからない
- ごみ置き場が近くにある
- 田舎であれば5万くらいで十分な広さの家に住める
賃貸のデメリット
- 年を取ると借りにくくなる
- 退職して収入がなくなっても払い続ける必要がある
- 古い設備を使うことになる場合がある
賃貸に住んでいた私たち夫婦は、
- このまま賃料を払い続けたら、家を建てられるくらいの金額になるのではないか
- 水回りが古くて使いにくいので、この先不安
- 隣の家の人の声が聞こえて不快
- 年を取って収入がなくなってから、似たような賃貸に住み続けられるか不安
といったぼんやりした不安をかかえていました。
それでは戸建てのメリット・デメリットを挙げてみました。
戸建てのメリット
- 自分たちに合った家の作りにできる
- 耐震性の強い家に住むことができる
- 広々と暮らすことができる
- 掃除機や足音などの騒音を気にしなくていい
戸建てのデメリット
- 住み替えができなくなる
- 住宅ローンが35年続く
- 修繕費がかかる
- 庭の手入れが必要になる
- 相続のときに考慮する必要がある
- 固定資産税がかかる
戸建てのほうが広々暮らせるような気がしていました。
耐震性も気にしなくてもいいし、食洗機を設置したり、大きな乾燥機能付き洗濯機も設置することができます。
2人なら中古住宅で十分?新築戸建ては不必要?
戸建てで広々暮らしたいと思うようになった私たち夫婦は、
- 中古住宅
- 新築戸建て
- 注文住宅
の3択で迷うことになりました。
夫の意向で、マンションは却下となりました。
一軒家の実家で過ごしてきた夫にとっては高いところにある家(マンション)に住み続けることに違和感があったからです。
私たち夫婦は、最終的に注文住宅を選択しました。
中古・新築・注文のメリット・デメリットを考えました。
田舎での値段設定で考えていきます。
中古住宅・新築戸建て・注文住宅のメリット・デメリット
中古住宅
<メリット>
- 安く一戸建てを手に入れられる(2000万~)
- 利便性のある場所でも安く住める
- 子育て世代が集まっていないため、子なしでも目立たない
- 地域ができあがっていて安定している
<デメリット>
- 日当たりが悪いと機密性が悪くて寒い・暑い
- 暖房・冷房が効きにくい
- 水回りが劣化してきていて、リフォームが必要
新築一戸建て
<メリット>
- 新築で最新の設備を安く購入できる(2000万~)
- できあがっているのですぐに引っ越しができる
- 駐車場や庭が整備されていることが多い
<デメリット>
- 施工している期間を見ていないので不安
- 間取りを自分たちで決めることができない
注文住宅
<メリット>
- 間取りに自分たちの希望を反映させることができる
- 施工している間もよく見られるため安心
- 土地選びから納得してすべてできる
- 住宅ローン控除を使える
<デメリット>
- お金がかかる(3500万~)
- 土地代も別でかかる
- 工務店選び・土地選びに時間がかかる
- 契約してから完成までに時間がかかる(半年~1年半)
土地選びが子なし夫婦には大切
一戸建てに住むことを考えて土地選びをはじめました。
子なし夫婦の私たちにとっては、肩身が狭くなくのびのびと暮らせる土地を探すことが大切でした。
その際に、重視した点は以下の通りです。
<土地選びのポイント>
- ハザードマップで危険でない地域か
(水害・土砂崩れ・地震など) - 子なし夫婦でも浮かないで住める土地か
- 子どもが生まれたとしたら不便なく学校に通える場所か
- 年をとったときに、2人で暮らしていける場所か(利便性や地域性など)
- 日当たりや周囲の家の高さは変化が起こらない地域か(第一種低層住居専用地域)
分譲地の新しい土地を購入すると、子育て世帯や若い夫婦が多いため、子どもが生まれなかった場合浮いてしまうと考えました。
そのため、昔からある住宅地で、水害や土砂崩れなどの影響を受けたことのない地域を選んで土地を探しました。
長く2人で暮らす土地ですから、ある程度利便性が良く、年をとっても安心して暮らせるのがよかったからです。
住宅選びよりも、土地選びを大切にしました。
ライフステージをイメージして住む地域を考えよう
自分たちにとって安心安全な土地は、今の自分たちによいというだけではありません。
賃貸を選ばないことにしたのは、年をとってからも、安心して暮らしていける「家」が欲しかったからです。
動ける若い時期だけでなく、活動量が減ってからも楽しく暮らせるように、日当たりのいい、土地の周りも平たい地域を選びました。
今の状況だけでなく、今後どんなふうに地域が変化していくのか、自分たちにそれは合っているのかを考えて選ぶことが大切です。
相続問題は子どもがいない場合どう考える
戸建てに住みたいと考えたときに、子どもがいない私たちにとって相続問題は大きな問題です。
私たち夫婦の場合、相続する可能性があるのは、
- 夫の兄弟
- 夫側の姪っ子たち
でした。
壊すときのお金や、土地も処分しやすい場所を選ぶことも、頭の片隅に入れて選びました。
家を壊すのにかかる費用は、現在は200~400万ほど。
そのくらいを残して、費用を考えることも、相続を考える際には大切です。
実際に子なし夫婦が中古住宅に住んで分かったこと
注文住宅に住む前に、私たちは中古住宅の貸し家に住んでいました。
40年前くらいに建てられた住宅でした。
借りる際には、広くて住みやすそうという印象でした。
実際に住んでみると、大変でした。
<中古住宅の賃貸の大変さ>
- ジェット風呂が汚すぎてふさぐ必要があった
(タイル貼りでリフォーム不可) - 水回りが劣化してきて凍結した
- 暖房がほとんど効かないほど気密性がなかった
- 南側に大きな家が建てなおされて、昼間でも日が当たらない家に
- 網戸や窓の立て付けが悪くなり、外れてしまうこともあった
アパートよりは広々と暮らせ、庭に花を植えたり野菜を育てたりすることができました。
しかし、それを上回る大変さがありました。
中古住宅に住んでみて、メンテナンスが必要な場所が多いことを体感していたため、私たちは中古住宅ではなく新築戸建てを検討しました。
土地選びの大切さもひしひしと感じていたため、日当たりが変わらない土地を選びました。
これから住む土地・家が、50年後も住みよい場所であるように、いろいろな選択肢を考えて、自分たちの予算内で叶えられる家選びをすることが大切です。